要は、気持ち。
いらっしゃいませ。
かしこまりました。
少々お待ち下さいませ。
お待たせ致しました。
ありがとうございます。
申し訳ございません。
恐れ入ります…
接客業の中で欠かせないこの言葉たちが持つ本来の意味を、きちんと理解した上で使っている人は、どれぐらいいるんだろう?
カフェやファミレスに入っても当たり前のように耳にするけど、殆どの場合、気持ちが感じられないことが多い。表面的な意味合いにしか捉えていないのだろうか、“今目の前にいるお客様のために”という一番大切な部分が欠落していて、言葉だけが先走りしているような感覚である。
“どうぞご利用くださいませ~”
“またお越しくださいませ~”
声が向かう方向は、肝心のお客様ではなく、壁や天井等の無生物である。
ただ虚しく鳴り響く、大(小)声。なんてだらしがないんだろう。
はっきり言って、不愉快だ。
それならまだ、何の挨拶も無い方が静かでマシだと感じてしまう。
何故お客様に向かって挨拶をしなければいけないのか?
何故丁寧な接客を心懸けるべきなのか?
言うまでもない。
『ご来店されるお客様から時間とお金を頂き、店の売上がたち、そしてお給料を受け取り、生活ができているから』だ。
とてもシンプルな答え。
でもこれこそが毎日笑顔で丁寧に接客している理由である。
僅かな時間を割いてでもご来店される方もいらっしゃれば、ホームページ等をご覧になり、わざわざご予約も済まされて、期待に胸を膨らませていらっしゃる方もいる。あるいは、たまたま近くを通りすぎたから、外観がオシャレであったから…お客様の動機は様々。
それでも、全てのお客様に満足して頂くために、その方のニーズに合わせて、所作や言葉遣いから口調のスピード、間の取り方等、細やかな部分まで考えてサービスをするのは、お客様がたくさんのジャンルのお店の中から私達の場所を選ばれて、足を運んでくださっているからだ。
そのことに対する感謝と敬意を忘れず、きちんとお客様に正面から向き合う姿勢をとろうとすれば、軽々しく接客用語を乱用したり、無愛想で高圧的な態度をとったり、誰に向けて言っているのか理解できない様な機械的な言葉を口にしたりすることも、きっと無くなるのだろう。
一日の、一年の、一生の中の大事な時間。そして毎日一生懸命に働いて稼いだ大事なお金を払って頂いているお客様を、粗末に扱うようなマネは決して出来ないはず。
少しでも贅沢な時間を味わって頂けるように。
少しでも満足して帰って頂けるように。
「あそこに行って良かった」とその日の終わりに振り返ってもらえるように。
明日を生きる活力となってもらえるように。
俺達サービス側はもっと『お客様に対して真剣』になる必要があると感じる。
たとえ何かを犠牲にすることがあったとしても、また理不尽なことに見舞われたとしても、汗水垂らしながら最善を尽くす策を懸命(賢明)に考えれば、何より自分自身が気持ちがいいだろう。
機械ではなく、人間が手をかけてやる接客の意味をよく考えて、心地のよいサービスを提供していきたい。
そして何よりも…喜んで頂きたい。
要は、気持ち(≠精神論)ってこと。
これが色々な環境や経験からたどり着いた俺なりの考え方。
男(ゲイ)に二言は無い。笑
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